今回はニコンとして初めて登場したフルサイズミラーレス機である『Nikon Z6』を取り上げます。
正確に言うと初めてリリースされたのは高画素モデルであった『Nikon Z7』でしたが、その後すぐにより安価でハンドリングの良い画素数の『Nikon Z6』がリリースされました。
実はこのZ6、私のメインカメラである『Nikon D5』のサブ機として、そして気軽に持ち出せる軽量なスナップシューターとして『Nikon D500』に替えて導入しましたが、わずか使用8ヶ月で手放しました。
そのあたりの理由も含めてZ6、そしてミラーレス一眼カメラについてあくまで私の個人的な主観で取り上げます。この記事が何かのご参考になれば幸いです。
(目次)
- 『Nikon Z6』の導入理由
- 『Nikon Z6』の基本スペック
- 『Nikon Z6』の利点
- 『Nikon Z6』の不満点
- 『レフ機』と『ミラーレス機』の決定的な違い
『Nikon Z6』の導入理由
センサーサイズ
私はネイチャーフォト全般を撮影するならば可能な限りカメラを2台持ちしたほうが良いと考えています。そのあたりの詳しい理由は『Nikon D500』の記事で取り上げていますのでここでは割愛します。
しかし私のように山の夕暮れや朝焼け、星空、光があまり回っていないような瞬間の撮影が多い人間にとってやはり “センサーサイズ” はとても重要なものでした。
光量が十分にある昼間の撮影ならば現在のCMOSセンサーならば鑑賞するにはセンサーサイズの違いは分からないでしょう。(ボケ方などは別として)
しかしメインとサブのセンサーサイズが異なると利点もあるのですが、上がってくる画質の違いもあって結局は “全部大きなフォーマットで撮りたい…” となってD500の出番が激減していました。
やはりサブカメラもフルサイズセンサーが欲しいとなるのは自然の流れでした。
潮流はレフ機からミラーレス機へ
D5の相棒としてフルサイズであるD750やD850ももちろん考えましたが世間的に “時代はミラーレス” という流れ。
デジタルカメラ黎明期、私はしばらくデジタルではなくフィルムを使い続けました。「デジタルで中判フィルムの美しい諧調性なんて得られない」と思って頑なにデジタルカメラの導入を拒んでいました。しかし今となってはもっと早くデジタルに移行すべきだったと思っています。
もちろんそんな今でもフィルムはフィルムの良さがあるのは分かりますが、それはどちらかというと私的には “ノスタルジー・懐古” の部類。だから今でもまれに35㎜フィルムでスナップ撮影することはありますが、メインとしている山の雄大な風景を大きくプリントするような場合はデジタルで撮影しています。
今後の撮影機材の “レフ機からミラーレス機へ” という流れは止められないわけで、また乗り遅れるのは嫌だと言うことでレフ機ではなくミラーレス機の導入を選択しました。
より軽量を求めて
ミラーレス機の最大の利点はシステムが飛躍的に軽量になるということ。これは私がメインで撮影している高山帯では圧倒的な利点になります。そう、このZ6を導入した最大の理由がこれでした。
ただでさえ重いD5、そのサブもまた重くなったら体力的にも年齢的にもきつい…。このD5の重さは実は堅牢性や安定性に関して良い部分でもあるのですが、やはり何時間も山道を歩く山岳写真では負の部分でもあるのもまた正直なところ。
Z6は他社を含めたミラーレス一眼のなかでは大きくて重い部類なのかもしれませんが、デジタル一眼レフをメインとしている人間からしたら圧倒的にコンパクトで軽量に感じます。
ハンドリングの良い画素数
ニコンの記念すべき最初のフルサイズミラーレス機は『Z7』だったわけですが、その画素数は約4,500万画素。つまり位置付け的にはニコンのレフ機で言う『D850』、そう高画素モデルの部類でした。私は天体写真以外では高画素は必要ないと思ってます。むしろ中低画素のほうが総合的に良い結果が残せると思っていますし、実際にそうでした。
このあたりのことはまた別の機会に取り上げるつもりですが、その点このZ6は程よい画素数の約2,400万画素。サブとして、スナップシューターとして最適な機種に感じました。
『Nikon Z6』の基本スペック
それでは今回も今更感満載ですがスペックを確認します。
ここではZ6に似たスペックの現行デジタル一眼レフの『Nikon D780』と比較してみます。
Z6 | D780 | |
発売 | 2018年11月 | 2020年1月 |
有効画素数 | 2450万画素 | 2450万画素 |
高速連続撮影速度 | 約9コマ/秒 | 約7コマ/秒 |
常用感度 | ISO100~51,200 | ISO100~51,200 |
モニター | チルト式3.2型TFT液晶モニター(210万ドット) | チルト式3.2型TFT液晶モニター(236万ドット) |
動画D-Movie | 4K UHD30p | 4K UHD30p |
本体のみの質量 | 約675g | 約840g |
F4標準ズームとの合計質量 | 約1,175g | 約1,550g |
いかがでしょうか?
残念ながら現行Fマウントには『24-70㎜ f4』というスペックのレンズが無いので単純に比較はできないのですが、『24-120㎜ f4』を装着したとするとその重量差は約400グラム。
ミラーレスの最大の利点である “軽量さ” はとてつもなく大きいものです。
この軽量さは山岳写真やフィールドを歩き回るネイチャーフォトでは良い写真が残せる可能性を広げてくれるでしょう。
詳しいZ6の概要及び仕様はメーカー公式HPをご覧ください。
Nikon Z6
『Nikon Z6』の利点
このZ6、フルサイズミラーレス機として圧倒的な軽量さを誇り、それが最大の利点でありますが他にも今までのレフ機には無かった利点が多いです。
私が感じたその利点を上げます。
Zマウントによる高画質化
ニコンはフィルム時代から続くFマウントをデジタル移行後も頑なに守り続けてきました。
それが良かったのか悪かったのかは分かりません。ただ一つ言えるのは、デジタルによる高画質化の波にレンズ開発は当然苦しんだはずだということです。
『小さいマウント口径、長いフランジバック。』
この条件で高画質のレンズを作り続けるのは至難の業と素人目に見ても明白でした。
そんななかでも『AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED』など他マウントユーザーもうらやむ素晴らしいレンズを生み出したニコンの技術力の高さは間違いなく世界でもトップクラスでしょう。
このとんでもないスペックのマウントから生み出されるZマウントのレンズ群はどれも見事な光学性能をたたき出しています。今では “Zマウントレンズにハズレ無し” とまで言われています。
神レンズと言われた14-24㎜も同じスペックでZマウント版がリリースされましたが、そのMTF曲線はあっさりとFマウント版を抜き去り、さらに軽量でフィルターも使用可能という嘘みたいな仕様でした。
解決したバッテリー問題
さて、ミラーレス機を導入するにあたり最も懸念があったのはバッテリーの問題。
いかんせんメインで使っているD5が無尽蔵なスタミナのため、このバッテリーに関してはかなりの不安がありました。やはりファインダーも電源を必要とする構造のミラーレスのため、常に何時、バッテリーを食う仕様なわけなので。
今回の導入にあたり、純正の予備バッテリーを追加で購入しました。
形状こそ同じレフ機からの伝統のEN-EL15系でしたが、新機能として本体充電が可能となりました。
スマホなどの普及でモバイルバッテリーも信頼性のある超大容量のバッテリーが安価に手に入るようになりました。この大容量のバッテリーでZ6本体に入れたEN-EL15cにUSB充電することが可能になって、完全にバッテリー問題は解決しました。
もちろんZ6一台持ちの場合は充電中は撮影できないのですが、私のように2台持ちならばじゅうぶん運用可能となりました。その後の後継機種はさらに給電も可能となり、とくに動画勢の方々には必須とも言える機能が搭載されました。
背面のチルト式の液晶画面
この部分はD500から引き継げた部分でした。
D5などD一桁機は頑なに背面液晶が本体埋め込み式で固定されています。
たしかにその方がボディ剛性が上がるのは理解していますし、だからこそのD一桁なのですが、やはりローアングルでライブビュー撮影するような場面でチルトしてくれると使い勝手が良いのもまた事実。
この辺りは人それぞれ考え方は違いますが、現行のD6も固定式なのでメーカーとしての筋は通したということなのでしょう。
見え味の改善したEVF
ミラーレスカメラが出始めたころのEVFはそれはそれは見れたものではありませんでした。
画像の遅延、露出が不安定、目がチカチカして疲れる、など当時のEVFはストレスしかありませんでした。しかし各社どんどん技術力を投入し、非常に見やすいEVFになってきました。
その中でも群を抜いて見え味が良かったのがニコンのZでした。これならば使っていける、そう感じて導入に踏み込みました。
しかし…。
ここは私にとってZを手放したもっとも重要な部分なので後述します。
強力なボディ内手振れ補正
ミラーレス化による最大のブレイクスルーのひとつはセンサーシフトによる『ボディ内の5軸手振れ補正』と言っていいでしょう。
レフ機の中でもペンタックス(現リコー)のSR機能がこのボディ内手振れ補正に相当していましたが、他のメーカーのほとんどのレフ機はレンズ側で手振れ補正機能を搭載していました。レフ機の特性上その方が理にかなっていますし、レンズの焦点距離による補正の大きさを最適化できるためとも言えるのでしょう。
ミラーレスとなって実現したセンサーシフトによるこの強力な手振れ補正のおかげで長秒露光でなければある程度ならば手持ち撮影が可能になってきました。手振れ補正機構の功罪については過去に記事にしていますし、今でも私は基本的にはこの記事の考え方です。
『Nikon Z6』の不満点
Z6は画素数こそ違えど初号機のZ7と同じボディ、同じインターフェースを使っているのでどうしても不満点も多くありました。現在では後継機種の『Z7Ⅱ・Z6Ⅱ』で改善された部分も多いのですし、より熟成させてから『この2世代目を初号機とすれば良かったのに…』などと世間では言われていますが、世の中の流れるスピードに懸命について行こうと初号機を市場に投入したはずです。
ということでこの初号機は “プロトタイプ” にありがちな不満点が多くなったのは仕方のないことなのかもしれません。実はこのZ6がリリースされて私はしばらく様子見を決め込んでいたのですが、その理由がこの “プロトタイプ感” でしたから。
レスポンスの悪さ
これははっきりレフ機との違いを感じました。
何をするにもワンテンポ遅れる。
とくに電源投入後にすぐにファインダーを覗いてシャッターを切る、というこの一連の流れるような動作がレフ機では当たり前に出来ていましたが、それが出来なくなりました。
使っていたレンズが『NIKKOR Z 24-70㎜ f/4S 』だったから、というのもあります。このレンズはいわゆる “沈胴式” のレンズで、一度レンズを前方に繰り出してからでないと撮影できないレンズ。収納時には非常にコンパクトになるので、軽量さも相まって持ち運びには便利ですが、この撮影時に『当たり前のように出来ていたことが出来なくなった』というのが私には大きな問題でした。
そしてスリープ状態からの復帰や、とくにEVFのレスポンスの悪さはかなり不満に思いました。もちろん出始めたころのミラーレスに比べればはるかに速くなっていると感じましたが、やはりレスポンスに関してはレフ機とは比較にはなりませんでした。後継機種ではプロセッサーがデュアルになったのでこの辺りの全体的なモッサリ感は改善されているとは思いますが。
詰めの甘いUI
私は他のミラーレスカメラを使ったことが無いので比較はレフ機ということになるのですが、Z6はニコンらしい使い勝手の良いUIではないと感じました。(慣れの問題かもしれませんが)
特に背面液晶とEVFの切り替わりを担うアイセンサーにはストレスを感じました。
液晶画面を見たい時にセンサーが反応して消えることが多々あったり、チルトしているにもかかわらずEVFに切り替わったり、かなりのストレスでした。
そしてEVFということでレフ機で出来なかったファインダーの拡大表示にはとても期待していたのですが、その切り替えもキャンセルもどちらもやりにくくて、次第にこの拡大機能は使わなくなりました。せめて拡大キャンセルがシャッター半押しで出来ればかなり使い勝手が上がるだろうにというのは誰しもが抱くことでしょう。
それはヒストグラム表示にも言えることで、ファインダー上で撮影しながらリアルタイムのヒストグラムを表示できるのは画期的ですが、如何せんその表示およびキャンセル操作がやりにくい。
さらに私はレフ機ではある程度の目安として頻繁にファインダー上で水準器表示を使うのですが、Z6の水準器表示はとても大げさで、ファインダーを見ていて被写体に集中できず邪魔に感じるくらいのものでした。このあたりの改善も後継機種では改善されたという話もありますし、ファームのアップデートで対応できそうなものだと思います。
D5との画作りの違い
これはあくまで私が感じた個人的な不満点ですが、初めてZ6を使って撮影したのは夏の巻機山でしたが、あまりにメインのD5とはかけ離れた画作りでびっくりしました。
青空や山の深い緑が色飽和気味に感じました。(もちろん本当に色飽和しているわけではありません)
D5の画作りがあっさり過ぎるのかもしれませんが、このZ6の彩度がこってり乗った現代的な画作りは正直好みではありませんでした。
D5とZ6の画像処理エンジンの世代の違い、そして世の中の『高彩度』の時代性には合致してるようなので仕方のない部分と諦めて、Z6では現像時に彩度を下げるなどして使っていました。
フォーカスポイントが大きい
これはZ6の特有の欠点らしく、高画素モデルのZ7のフォーカスポイントは細かくて選択しやすいようです。Z6くらいのポイントの広さになってしまうと、たとえば細かい葉っぱ一枚一枚に対して任意の位置にオートフォーカスするのが事実上不可能になってしまい使いづらい部分でした。
・ ・ ・
ざっと不満点をいくつか挙げてみました。
もっと挙げればあるのですが、もちろんその分ミラーレス機の良い部分もあるのでトレードオフできると思って使ってきました。例えば分厚いグローブをして撮影する場面においてミラーレスの小型のボディでは操作が困難ですが、この辺りは物理的なことなので仕方がないと思って使いました。
しかし私がこのZ6を手放したのはこれらの不満点が原因ではないのです。
そもそもこのZ6に対しては不満点はあれど、これからブラッシュアップされれば素晴らしいカメラになるであろうというポテンシャルは十分感じましたし、事実良い機種だと思いました。
では、なぜ手放したのか?
それがこれから取り上げる根本的な『ミラーレス機とレフ機の決定的な違い』を私自身が改めて気づき感じたためでした。
ミラーレス機とレフ機の決定的な違い
実は今回の記事、Z6についてのレビュー的な記事を書く予定はありませんでした。
しかしミラーレス一眼カメラを導入し、実際にフィールドで使用してみて “なぜ私は写真撮影が好きなのか” という根本的な部分を改めて理解することが出来ました。
たしかにせっかく導入したのにわずか8ヶ月で手放すのは時間的にも金銭的にももったいないことですが、この “なぜ?” の部分を自分自身理解できたことは大きな収穫だと感じました。
最終のアウトプット
この記事を読まれている方はもちろん写真を撮られている方のはずですが、皆さんは撮影した写真を最終的にはどうしてますでしょうか?
大きなPCモニターで鑑賞?
大きくプリントアウトして飾りますか?
SNSやブログに載せる?
コンテスト応募や写真展での展示?
あるいはお仕事で?
いろいろあると思いますが、形はどうであれ何らかの形で残しておくはずです。
私はカメラ選びのポイントはこの最終のアウトプットが何なのか?ということで決めるのも一つの手だと思っています。最終アウトプットから逆算していって目的の機種を選ぶのは理にかなっているし、なによりそれが最適解になり得るからです。
私の今までのカメラ選びはまさにこの考え方でしたが、今回改めて分かったのは “撮影するプロセスそのもの” という観点でのカメラの選択です。
『写真を撮影する』というプロセス
レフ機とミラーレス機、それは私からすると言わば “OVF” と “EVF” ということになります。
たしかにEVFは画期的ですし、とくに最近のEVFは見え味も飛躍的に進化を遂げました。OVFのように露出で失敗することは無くなりましたし、EVFに見えたままがそのまま画像として残ります。先述しましたがファインダー上にヒストグラムまで表示できてしまう。もはや露出という観点ではOVFの比ではないくらい便利になりました。
ピントに関しても像面位相差センサーによってより確実性が増しましたし、マニュアルでのピント合わせにおいてもファインダー上で拡大表示できるのでこの部分でも利便性ではOVFを圧倒しています。
しかし。
実際にEVFを使ってみて “写真を撮っている感” が減ったな…と。
なんとなく動画撮影しながら “ココ!” というタイミングで静止画を切り出しているような感覚とでも言いましょうか。
『私が欲しているのはこれじゃない…』。
こればかりは世代の違いなのかもしれません。写真を始めた時からすでにEVFで撮っている若い方々とは感じ方も違うのかもしれません。やはり私は光学ファインダーで実際の “光” を見て撮影したい。目で見たその一瞬の光を写真として残したい…。
OVFでは今まで当たり前だったその行為を改めて気づかせてくれたのが奇しくもEVF。レンズを通ってきた実際の光を光学ファインダーで捉えるあのワクワクするような感覚と感動。あの感動はOVFでしか体験できるものではありません。
そして私が写真撮影を続けてきた理由、いや、続けて来れた理由。
それは最終のアウトプット(成果物)が目的ではなく、その撮影体験自体だったんだと気づきました。
レフ機は無くなるのか
ただただ写真を残すのが目的であれば間違いなくEVFのほうが効率的です。慣れれば撮影ごとに背面液晶なんて確認しなくても良いでしょうし、撮影結果はすでにEVFで見えています。
露出も、
被写界深度も、
コントラストも、
すべて撮影前に結果が分かるので非常に効率的です。
いちいち背面液晶など見ずとも、もうデジタルとなった画の答え合わせは必要ありません。
しかし、やはり私にとって自然風景の写真撮影の魅力というのは “結果がすべてではない” ということ。たとえばスタジオでの商品撮影や建築写真、広告写真など、とくに商業系の仕事において忠実で確実な成果物が必要な場面では話は変わってくるはずです。
しかし自然風景、特に私がメインとしている山岳写真はそもそも『確実な成果物など存在しない』のです。結果は全て運次第、自分でコントロールできないもの。私にとって山岳風景は本当に刹那的な、偶然の産物的な儚いもの。そういった不確実性の高い撮影対象だからこそファンダーで本物の光を見ながら撮影したい、と感じたのです。
もちろん時代が進めばEVFもさらに進化し、そして撮影者のジェネレーションも変わればOVFは消えていくかもしれません。フィルムからデジタルの移行では結果がアナログからデジタルに変わった。しかし今考えるとデジタル一眼レフはOVFであったからその点はフィルム一眼とは変わらずであった。つまり撮影過程は一緒だったわけです。
その点レフ機からミラーレス機の移行では結果は同じデジタル。しかしOVFからEVFに変わることで撮影過程がデジタル化しました。デジタル一眼レフは言わばフィルムとミラーレスのハイブリッドなわけです。時代が進んでもフィルムカメラは電子部品が極端に少ない機械式のものなら長く使えるものもありますが、電子部品がふんだんに使われたデジタル一眼レフは壊れたら “はい、おしまい” となるでしょう。
世がEVFへ完全に舵を切ってOVFが無くなるのは仕方ないし、それを止めることなど出来ませんが、よく考えればさすがにそこに到達するまではまだ時間がかかるだろうし、その前に私の撮影者としての寿命のほうが早く来そうだ。